IllustratorCC2017のアピアランスを使用して塗りで影をつけてみようと思います。
Illustratorで影を付けるには過去に紹介した方法でアピアランスのドロップシャドウを使う事で可能なのですが、今回は黒い塗りで影をつけてみます。まず古いバージョンを使用していた頃の方法からご紹介します。
Illustratorの古いバージョンを使っていた頃の方法
古いバージョンで影を塗りで作るときの方法です。この方法は最新バージョンでも使用できる方法ですが今はもっと良い方法があるので後ほどご紹介します。
まず、テキストを作成します。(円や四角などのオブジェクトでもOKです)
これらに、塗りで影をつけるのですが原理としては「同じオブジェクトを黒色にして背面にペーストして微妙にずらす」という方法で影を作っています。
環境設定の一般を開きます。
移動距離を設定します。今回は0.2mmにしました。
テキストをコピーします。
背面にペーストします。
背面にペーストした塗りを黒色にします。
矢印キーを押します。右方向や下方向の矢印を押すと先程環境設定の移動距離を0.2mmにしたので一回押すごとに0.2mm移動します。(移動させる距離はお好みで矢印キーを押しましょう。)
テキストに黒い塗りの影ができました。
この様に背面へペーストしてずらすことで影を付ける事ができます。
そしてこの方法の場合、前面と背面のテキストがなにかのタイミングでバラバラになってしまうとまずいのでグループ化します。
この作成方法はシンプルで速いので良いのですが、後でテキストを違う文面に変更したい場合にグループ解除→背面の影用テキストを削除→テキストを変更してまた背面にコピペ→グループ化といった感じで修正作業に手間がかかります。
アピアランスを使用して黒色塗りで影を付ける
今度は新しいバージョンのIllustratorを使ってアピアランスの塗りを使用した影を付ける方法です。
この方法は古いバージョンで使用した方法「背面にペーストしてずらす方法」をアピアランスによって実現します。
この内容の動画はこちらYouTube:アピアランスを使って黒色の塗りで影を付ける
テキストを選択してアピアランスのパネル左下の塗りを追加するマークをクリックします。
アピアランスパネルに「塗りと線」が追加されます。
「塗りと線」が「文字」と書いてある箇所より上の位置の場合は「文字」の箇所を上にドラッグして、「文字」が上「塗りと線」が下という位置関係にします。
文字を上にすると、赤色が前面、黒色が背面になります。
「塗り」を選択してアピアランスパネル左下の「fx(新規効果を追加)」というマークをクリックします。
「パスの変形」→「変形」を選びます。
変形効果の設定をします。「移動」の項目に「水平方向」と「垂直方向」のスライダがあります。スライダを動かす、または数値を入力します。その分黒色の塗りが移動します。
※左下の「プレビュー」にチェックを入れると、オブジェクトの効果を確認しながら作業できるので便利です。
塗りで影が作成できました。
この様にアピアランスで塗りを追加して背面に送りずらす事で影が作成できます。
この方法は、先に紹介した古いバージョン使用の方法に比べて少し手間が掛かります。
しかし、後々テキストの文面修正や影の位置修正をする場合は大変便利です。
例えば、「おはようございます」という文面を「こんにちは」に修正するとします。
前面にある「おはようございます」を「こんにちは」に文字を打ち替えて修正すると、背面の黒い塗りも必然的に「こんにちは」となります。
また、黒い塗りをもう少し位置をずらしたい場合アピアランスパネルで数値を変更することができます。
アピアランスパネルの塗りの下に「変形」という項目があります。これが先程設定した変形効果の内容なのでクリックします。
再度アピアランスの変形効果のダイアログが表示されます。ここで水平方向、垂直方向を変更することができます。
もちろん、アピアランスで設定した場合はグループ化する必要もないのでテキストをドラッグしてアクシデントでバラバラにずれるということもありません。大変便利です。
広告
この記事へのコメント